良くも悪くも

良くも悪くも、今も昔もあまり成長していないエッセイ。

眉毛のこと

生えない。

うんともすんとも生えてこない。

他に無駄な毛達にはもういいよ、もう疲れたろ、引退してもいいんだよ、と慰めても生えてくるというのに、こやつ…


私が小学〜中学生くらいの頃に所謂アムラー全盛期、細眉に厚底ブーツが物凄く流行った時があった。


元々眉毛もフッサフサに太かった私は、マロ状態になるようにガッツリ剃刀で剃り落とし、そこから本来の眉毛はマロ部分だけでそれ以外は全て描いてきた。

もはや元々の眉毛の形や太さなど思い出すこともできない。


そして、今は太眉ブームらしい。

どうなってんだ、化粧業界、ファッション業界。

私は未だにパンツの事をジーンズって言ってしまう。

パンツって君、「パンツじゃないから恥ずかしくないもん!」のパンツじゃん、いやいや発音が違うからね、とか言われてもおぱんつぃーだよ。

友人が出産するにあたり、赤ちゃん用よだれかけを探しに行ったら、

よだれかけすら今は呼び名が違う事に心底驚いたからね。

驚きすぎてその名前ちょっと忘れたけれども。


とにかく、確かに毎日ゴミ捨てに行くのすら眉毛を書き足さないと常にマロっているから

非常に面倒くさがりの私はナチュラル眉を目指すべきなんだろうと思う。


そして冒頭に戻る。

毎日ちょこんと顔を出していた眉毛も、

「もう剃らないであげるから生えてきていいのよ」

と促したら、どういうことか。

全然生えてこなくなった。

天邪鬼か。私の事がそんなに嫌いか。

先に太い眉毛を嫌ったのは私だけど、その引っ込み思案っぷりを他のムダ毛達に教えてやってくれないか。


恐らくもう数十年、それこそ早ければ来年まで待てばまた細眉ブームが来ることを信じて、これからも私の眉毛はマロっていく。